震災と写真展となぎらちゃん

どうしても猫をよせつけない彼女はいつもおひとりさま。
だって猫はみーーんな

わたしをイジメル
いろんな猫がいて、みんながみんな
なぎらちゃんをイジメルわけじゃないのになぁ。
きっとわたしが可愛すぎるからだわ

違いないわ
自分の行きたい方向に猫がいたりすると唸るし、
猫が近づいてくると唸るし怒るし爪も出す

やられる前に

やらなくちゃっ
よーく見て、触れてみたらわかるのに。
なぎらちゃんのことを傷つけようとする猫なんて
どこにもいないってさ。
食事だって

戦争よっ
彼女は飢餓の記憶からまだ抜け出せていない。
少しでも空腹を感じると、大量に食べてしまい
すぐに大量に吐く。
鮮やかなままの

記憶
なぎらちゃんは生粋の飼い猫で震災がなければ今も
仲良しのお友達にゃんこと家族に囲まれて
ゆっくり過ごしていたはずの子。
震災がなければ、大好きな家族に頭を撫でてもらえてた。
とりもどせない

記憶
今もまだ、なぎらちゃんは福島にいるのかなって思う。
そしてたくさんのなぎらちゃんのような子がそこには、いる。
終わる日が来るのかも わからないけど、
とにかく今はまだ終わっていないのですよね。
わたしにできる事なんてほぼ皆無なのだけど
一緒に悩んでいきたいと思っています。